ロシア帝国生まれ、北海道育ちの日本プロ野球会初の外国生まれのプロ野球選手。

本名はヴィクトル・コンスタンチノヴィッチ・フョードロヴィッチ・スタルヒン

幼少期に革命政府より迫害を受け、1925年に家族全員で日本へ亡命。

旧制中学時代には剛速球投手として有名であったが、父がおこした殺人事件により生活が困難になり、当時日本野球の最高峰であった早稲田大学に進学を希望していたが、かなわなかった。1934年、日米野球の際日本の連敗を阻止しようと召集を受ける。旭川中学校を甲子園へ出場させる夢をもっていたスタルヒンは断る予定であったが、亡命者の立場であり断れば家族全員が強制送還するかもしれなと迫られ、苦渋の決断の末上京した。

1936年には東京巨人軍（旧：大日本東京野球倶楽部）に入団。その後は沢村栄治にかわるエースとして時代を築く。1939年には日本・ソビエト間の関係の悪化とともに「須田 博（すた ひろし）」に戦時中は改名していた。その後。1955年9月4日には史上初の通算300勝を達成。引退後1957年に同窓会へむかう途中自動車事故を起こし、帰らぬ人となった。1960年創設された野球殿堂の史上最初の競技者表彰され、1984年に改修された旭川市営球場の愛称は「スタルヒン球場」と呼ばれる。1939年に達成した165試合目での100勝はいまだ破られていない伝説的な記録である。